MRIは磁気を用いた検査で体内の状態を詳細に確認することができます。脳神経領域では脳、脳血管、脊髄の状態を把握できるため必須の検査となっています。
- 〒175-0045 東京都板橋区西台3-25-3
- Tel.03-6906-6245
MRI検査
MRIは磁気を用いた検査で体内の状態を詳細に確認することができます。脳神経領域では脳、脳血管、脊髄の状態を把握できるため必須の検査となっています。
MRIもCTも脳の画像検査です。脳の検査はCT検査とMRI検査どちらが良いのだろうと思われることがあると思います。「頭の病気はMRI検査」、「頭のケガはCT検査」とまずは理解してください。
例えば脳卒中で最も多い脳梗塞は病気ですからMRI検査です。MRIで検出可能な小さい脳梗塞や発症数日以内の脳梗塞をCT検査で検出することは非常に困難だからです。
例(脳梗塞におけるCTとMRIの違い)を提示します。夜間に右手足の動きにくさを主訴に救急受診しCT検査を行った患者様です。CT検査で異常所見なしと診断され帰宅となりましたが症状が改善せず翌日私の外来に受診されました。神経学的身体所見で左脳の異常が示唆されMRI検査を施行したところ脳梗塞(黄色矢印の箇所)を認めました。
MRI検査では正常な脳組織は灰色、脳梗塞部位は白色で描出されるため脳梗塞の検出が容易なことがわかると思います。
一方CTでは脳梗塞の際、色調のコントラストがありませんので非常に検出が困難であることがわかると思います。つまり、脳梗塞が原因となる手足の麻痺、痺れ、めまいはMRI検査が良いです。
また、頭痛も病気ですからMRI検査です。頭痛の際にCT検査を行うことがあります。確かにCTで脳出血やくも膜下出血などの出血性病変は検出できます。しかし出血性病変以外の脳梗塞、脳動脈解離、モヤモヤ病、脳血管攣縮、脳腫瘍などの検出は非常に困難です。
例(脳腫瘍におけるCTとMRIの違い)を提示します。頭痛を主訴にされた患者様です。CT検査で異常所見なしと診断され症状が改善せず、1ヶ月後に私の外来に受診されました。神経学的身体所見では異常所見がなく、MRI検査を施行したところ脳腫瘍(黄色矢印の箇所)を認めました。このようにMRI検査は正常領域と異常領域の色調コントラストがあるため病変部の検出が非常に容易です。
繰り返しますが「頭の病気はMRI検査」、「頭のケガはCT検査」と理解してください。
①脳だけでなく脳血管も検査が可能です。以下にMRI検査でわかる主な疾患を挙げます。
②脊椎(背骨)だけでなく脊髄(神経)の検査が可能です。以下に主な疾患を挙げます。