当院では脳ドックとして頭部MRI検査による脳の精密検査を行います。脳ドックの第一の目的は、未破裂脳動脈瘤(くも膜下出血の原因となります)、かくれ脳梗塞(無症候性脳梗塞)、海馬の萎縮(アルツハイマー型認知症の原因となります)などの脳疾患を早期発見し、早期治療に繋げることです。
右に未破裂脳動脈瘤(破裂すると、くも膜下出血になります)の例を提示します。矢印部が動脈瘤です。動脈瘤を認めた場合は、血圧治療、禁煙、飲酒制限などを指導し破裂リスクを下げるように指導します。ただし、大きさ、形状、部位によっては手術加療を勧めることもあります。
脳ドックの第二の目的はご自身の脳をMRI画像を通して理解していただくことです。頭のMRI検査を受けたけど「脳には異常ありませんよ」と言われただけで終わってしまったということはありませんか?当院ではMRI画像の見方をわかりやすく説明し「なぜ脳に異常がないと診断できるのか」を皆様と一緒に確認します。
せっかく時間と費用をかけて受ける脳ドックです。脳疾患の早期発見だけではなく、ご自身そのものである脳を視覚的に理解することで、よりご自分を大事にするきっかけになればと願います。